こんばんは!
今日も今日とて寒かったですね...
もう、寒いって言うのも飽きますね。
今日は、明日の教室に道具を搬入してきました。
キャリーバッグの中は大理石とセメントでギッシリ。
エレベータが本当にありがたいです。
さて、今回はモザイクの道具のご紹介。
実は先ほど、母のお友達の石屋さんからご質問をいただきました。
「どうやって大理石をモザイクタイルのように同じサイズに加工しているの?」
...たしかに!
たしかに私もモザイク作品を初めて見た時、同じ疑問を持ちました。
お答えします。
この子達を使うのです。
土台に固定してあるのが、「タリオーロ」。
横にある変なカタチの金槌みたいなのが、「マルテリーナ」。
二つともモザイク師必携の石工道具です。
1000年以上昔から、モザイク師たちはこの二つの道具を使ってきました。
(詳しく言うと、大昔は分業制だったのですが...これはまた次の機会に)
タリオーロの上に大理石を乗せて、マルテリーナを振り下ろします。
常に真ん中を狙って振り下ろすので、自然と同じ大きさ切片を作り出せます。
「割る」というよりも「切る」といった感じです。
このマルテリーナとタリオーロは大理石用です。
ガラス(ズマルト)用は、同じカタチなのですが刃が付いています。
より鋭利なので、スパッと切る事ができます。
(大理石に使用すると刃こぼれするので要注意)
大理石によって固さや、粒子の大きさ、層の入り方が違い、
同じように切るにはかなりの鍛錬が必要となります。
私もどれだけの大理石を無駄にしてきたことか...
熟練モザイク師が切った大理石は、やはり切断面も美しいように感じます。
石の個性を熟知しているからこその技ですね。
ちなみに先日買ったネロマルキーナは、硬度は低いのですが、
白い部分の層に沿って割れてしまうことがあるので、
意外と切るのが難しい大理石の一つです。
(写真に写っている黒い欠片は、ネロマルキーナです)
この「タリオーロ」と「マルテリーナ」は、
イタリアから帰国する時に、工房の師匠達がプレゼントしてくれた思い出の品。
大理石を切り終わったら、感謝の気持ちをこめて粉をはらい、
布でくるんでお休みしてもらってます。
何事に関しても、道具は大事ですよね。
(Macbookはかなり酷使していますが...いたわらないと!)
それでは、おやすみなさい。良い夢を!
Buona notte!