モザイクブログ/モザイコカンポ

モザイコカンポ = Mosaico(モザイク の)Campo(原っぱ)。
 
モザイク工房モザイコカンポ(練馬区富士見台駅より徒歩5分)が主宰するモザイク教室・ワークショップ等のご案内や、モザイクに関するお話、日々の雑記等など徒然なるままに書き記すブログです。
サイト→http://www.mosaicocampo.com 

Copyright (c) 2008-2017 Mosaico Campo All Rithts Reserved.
当ブログ及びホームページの文章・画像を、無断で使用又は転載する事を禁じます。
初めてのモザイク
Buon giorno.
こんにちは。

どんより天気の月曜日ですね。
あすからはグッと冷え込むとか。暖かくしてお過ごしください。

さて、今日は各教室の生徒さんたちの、初めてのモザイクをご紹介します。

銀座モザイク

グラデーションが美しい、ロゼット状の花モザイク。
微妙な色の違いを追いかけつつ、同心円を意識しつつ花弁の形を整える作業。
背景のテッセラの流れもとても綺麗です。

代々木モザイク

こちらは、二つの輪がからみあった、Solomon's Knotです。
とっても伝統的な模様で、古代ローマ時代のモザイク遺跡ではよく見られます。
Solomon's Knot (Wikipedia)
カーブの要所で作る台形、隙間の形、丁寧に追いかけてくださいました。

代々木モザイク

こちらもロゼット状の花模様。
シンプルながらも、ひとつひとつのテッセラの形がしっかりしていないと
綺麗な花弁にならない図案です。グラデーションもしっかり出来ています。

代々木モザイク

エルコラーノの遺跡で発掘された白黒モザイク。壷ですね。
壷の形を丸く整えつつ、中にバツの模様。両方を綺麗に整えるのは大変だったと思います。



最初の作品は、古代ローマ時代の遺跡で見つかったモザイクのレプリカを作っていただいています。

ひとつひとつのテッセラの形をなぞり、テッセラが作る流れを追いかけ、
それらが集まって生み出される模様を一つ作り上げると、古のモザイク職人の技術を実感出来ます。
ほんと、お上手で...




ちゅーやん

のび。
| モザイクの技法/工程 | 12:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
finto marmoとopus sectileとcosmati
Buon giorno.
おはようございます。

土曜の朝、いかがお過ごしでしょうか?


今日は大理石の話を。

数ヶ月前に出会った素敵な女性Hさん。
彼女とはモザイクトークばかりしていたのですが、その方が先日持って来てくれたアルバム。
ご自分で作られた作品とのことで、わくわくして拝見してみると...

fintomarmo

なんて素敵なトレイたち!ゴージャスな大理石!!
模様を見事に生かしているなぁ...と感動していると、Hさんが一言。

「これ、finto marmo(フィント マルモ)なんです」

finto = 偽の
marmo = 大理石

!!!

つまり、大理石ではなく、絵だそうなんです、これ。木製ベースの上にHさんが描いた大理石。
なんとまあ、信じられない...素晴らしい...


この技法は、Trompe-l'œil(トロンプ・ルイユ)、日本語でいう騙し絵に使う技法。
イタリアの教会やパラッツォでよく見かけますね。
天井や壁の、絵と現実の境目を曖昧にして、一種独特な空間を作るトロンプ・ルイユ。
ポカンと口を開けて眺めるばかりだったアレの技法がこんな近くに...

Hさんはミラノに長くお住まいで、あちらの工房で学ばれたそう。
偶然がいくつも重なっての出会いだっただけに、ほんと全てに感謝。


Hさんに触発され、昨年撮影した写真のファイルを漁っていたら、
finto marmoではないのですが、同じく大理石の模様を生かした象眼モザイク、
opus sectile(オプス セクティレ)の写真がいくつか出てきました。
良いキッカケなので、ご紹介しますね。

まずは、高価な石の宝庫、ヴァチカン美術館の床にあるopus sectile。
教皇や有力一家の家紋系。

opus sectile

opus sectile


これは何気ない柱の足元。しゃれとる。

opus sectile

opus sectileではないけれど、見事な石の模様!
一枚を開いていますね。

marmo


ヴァチカン美術館の床は、opus tessellatum(オプス テッセラートゥム)、
つまりテッセラモザイクで装飾された場所も沢山ありますが、
大理石そのものの美しさを生かしたところも多いです。
ヴァチカンの力を見せつけてくれてます。

もちろんヴァチカンは素晴らしいものだらけなので、足元だけを見て!とは言いにくいですが、
ときどーきで良いのでちょっと視線を落としてみてくださいね。

ヴァチカンの床

踏み放題が良い。


最後にヴァチカンではなく、サンタ・マリア・マッジョーレの床をご紹介。

santa maria maggiore

コズマーティ

opus sectileの中でも、特にMosaico cosmatescoと呼ばれるスタイル。
Cosmatesco、つまりCosmati(コズマーティ)一族の作です。

 参照 http://it.wikipedia.org/wiki/Cosmati(イタリア語)
  http://en.wikipedia.org/wiki/Cosmati(英語)

12〜13世紀がメインなのですが、中心人物の7人の名前がしっかり残っているのがカッコいいんです。職人の名前がしっかり残っているって良いですよね。
勝手にコズマーティセブンと呼んで、上を歩く時に心の中で話しかけています。ニヤニヤしちゃいます...

セクティーレ


それでは!
どうぞ良い一日をお過ごしください。
Buona giornata!
| モザイクの技法/工程 | 09:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
ガーゼはがし@アトリエ
アトリエ教室Live。

Iさん、ガーゼはがし成功です。

FCB 紋章 モザイク

Metodo a rivoltaturaという、ラヴェンナ独特の技法で作った紋章モザイクです。

仮置きして、ガーゼを貼って、裏返して、仮置きベースを取り除いて、セメント塗って、
裏返して、ガーゼをはがす、そんな技法。
この、ガーゼはがしが成功すると、ホッとしますね。
| モザイクの技法/工程 | 14:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
生徒さん作品 & 水曜モザイク教室
Buona sera.
こんばんは。

いかがお過ごしでしょうか。

今日は「いい風呂の日」だったそうです。11(いい)26(ふろ)。
11(いい)22(ふうふ)も有名ですし、11月は記念日が多そうですね。


さて、今日も生徒さんの作品をご紹介。
H田さんの幾何学モザイクです。

Hさんモザイク

小さなテッセラで、丁寧に作っていただきました。
赤、黒、白大理石というとてもトラディショナルな組み合わせ。
デザインはイギリスの農村に残るローマ時代のモザイク遺跡から。
Hさん、お見事です!
次作は、色違いの同じデザインで玄関用床モザイク。楽しみですね。


こちらはI原さんの作品。裏側です。

モザイクの裏側

石灰ペースト(カルチェ)の上に置いたテッセラをガーゼにのり付けし、
のりが乾いてからカルチェを取り除く、という工程の途中。
ラヴェンナで主に用いられる技法です。

今からテッセラとテッセラの間に入ったカルチェを綺麗にかき出さねばなりません。
ピンセットや針でひたすらかき出すこの作業、無心になります。
私は集中すると口元がひょっとこになるのですが、この作業では終始ひょっとこです。

これはルーブルに収蔵されている優雅なリボンモザイクのレプリカ。
帰国してしまう職場のお友達にプレゼントするモザイクだそう。
すばらしい...

来月I原さんはとうとうラヴェンナモザイク研修に行かれます。
もちろんKoko mosaico。(右リンク参照)
準備は万端です。
限られた時間を目一杯使ってたくさん作って、たくさん見てきてください。



さて。
水曜日は、名古屋モザイク工業さんで開催しているモザイク教室でした。
前回に比べ、みなさん格段に「モザイク目」が出来てきて、
テッセラの形や流れにしっかり心を配ってらっしゃいました。

名古屋モザイク工業モザイク教室

3時のコーヒータイムや授業終了後は、他の方のモザイクを見て、
感想を言い合ったりされていました。完成が楽しみですね〜
出来上がったら、ブログでもご紹介いたします。



明日は銀座教室。
「モザイクの話」のテーマは「パリモザイク」、
「トラベルイタリア語」は「標識&張り紙イタリア語」です。

パリにはルーブルに収蔵されているギリシア・ローマ時代のモザイクはもちろん、
万博がらみのアール・ヌーヴォー、アール・デコモザイクがたっくさん。
現代モザイクも面白いのがあるんです。ソルボンヌあたり...

よくよく考えてみると、けっこう広範囲に広がっています、モザイク。
ラヴェンナのようにとりあえず歩けば次々に世界遺産モザイク、
という距離感覚だと確実に行き倒れます。基本はメトロ移動。
効率よく回れるよう、モザイクマップが必要ですね...作るか。


羽田の国際化で、ヨーロッパの中でも特にパリは近くなりました。
年明け、ソルド(セール)の時期に行こうと計画中の方も多いのでは。
(2011年冬のソルドは1月12日からだそうです)

パリに行かれたらぜひ足元をチェックしてみてください。
特に1900年前後に建てられた建物のモザイク率は高いです:)

あと、ルーブルではルネッサンスゾーンへのワープを我慢していただいて、
ぜひドゥノン翼一階あたりもチェックを...不死鳥モザイクは必見です。

ちなみに以前ご紹介した、Hさんのこのバラは、その不死鳥の周囲を彩るバラ。

モザイク制作

ぜひ見て頂きたい...


それでは良い夜をお過ごしください。
Buona notte!


| モザイクの技法/工程 | 22:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
モザイコカンポ モザイク制作風景&技法
少し、石割りや技法の話を。


大理石を割る。
これはモザイク制作の中でとても大事な作業です。
必要なテッセラ(石片)のサイズを念頭に置いて割り始めないと、
なかなか使えるテッセラは生まれてくれない。

アトリエ教室では、マルテリーナとタリオーロというモザイク用の石割りハンマーと石割り台を使っていただきます。

タリオーロとマルテリーナ

ラヴェンナの金物屋さんで大量購入してきました。重かった...!
(もちろん丸太は日本産)
他のイタリアの町でも売っているかどうかは謎です。

どんなに大きな大理石の塊でも、大体これで割れます...というか割ります。
いにしえのモザイク師と同じ作業か...と思うとなんだか不思議な気分。

古のモザイク師

(このレリーフのレプリカがこの秋日本上陸との噂。楽しみ)

もちろん現在は、石割りにはテナーリア(エ)というニッパーも使います。
丸太を持ち運び出来ない場所ではこのニッパーが便利。


そして石を割ったら次に仮置きor接着。
ここからが様々な技法がありますね。

教室でお教えしているのは、主に以下の4通り。
制作物や制作・設置条件等によって使い分けます。

1.カルチェ(石灰ペースト)や粘土の上に仮置き→セメント。
(ラヴェンナでよく作るタイプ。Iさんのヴァチカンのぶどう)
カルチェ(石灰)の上

2.紙や透明フィルムの上に仮置き→セメント。
(スピリンベルゴ等で多いタイプ。U野さんのサンクレメンテのプットー)
イルカとプットーモザイク

3.ベースにセメントを塗布、その上に直接テッセラ。Uさん
(昔ながらの直接技法。U澤さんの伝統的幾何学模様ミラーフレーム)
Uさん 葉っぱグラデーション

4.ベースに弾性接着剤等を塗布、その上に直接テッセラ。
(接着剤の発達で生まれた作り方。K子ちゃんの赤ちゃん用フォトフレーム)
モザイクフォトフレーム


特に1や2は、これからの工程がまたまた長いのですが...
今回はここまで。
また機会を見つけてお伝え出来れば良いなと思います。

Buona serata!
| モザイクの技法/工程 | 14:10 | comments(2) | trackbacks(0) |
Uさんモザイク作品 幾何学 キューブ
Buona sera.
こんばんは。

いかがお過ごしでしょうか。

気持ちの良いお天気から始まりましたね、ゴールデンウィーク。
どこか遠くへ行きたいものです。

お教えしているモザイク技法の手順の中に、
「ひっくりかえす」というものがあります。

まず、仮置きの土台(石灰、紙、粘土)にテッセラを並び終えたら、
テッセラの上にガーゼをにかわ等で接着し、
乾いたら「ひっくりかえして」仮置き土台を取り除き、
取り除いた面に本土台となるセメントを塗布し、
セメントが乾いたら「ひっくりかえして」今度はガーゼを剥がします。

...ややこしいですね。
でもこれが、ラヴェンナの工房で受け継がれている技法。

これは、2度目の「ひっくりかえす」が終わって、ガーゼを剥がすところ。

Uさん作品 キューブモザイク

ちょっと感動的な、モザイクとの再会なんです。

Uさん作品 キューブモザイク

Ciao!Come va?

写真では、Interstizio(目地部分)にグレーの砂が入っていますが、
すぐに洗い流しますのでスッキリです。
ちなみにモザイクに使う砂で海砂はNG。
含まれる塩分がセメントに悪影響なので、川砂もしくは少し粗めの大理石粉が良いですね。


さて、この自宅教室Uさんのキューブモザイク。
この幾何学模様はローマ皇帝や貴族のVilla(別荘)の床モザイクにも好まれていますよね。
青い空の下、天井が失われたVillaの遺跡の床がこの幾何学模様でした。
埋もれ、忘れ去られていたからこそ残ったモザイク。やはり再会、Ciao。


工程としては、これから削ったりフレームに入れたりと最後の仕上げ作業です。
がんばりましょうね。


Uさんは既に次回作にも取りかかっているのですが、次はなんと...オバケモザイク。
Uさんのお好きな浮世絵ワールドモザイクなのです。
現在、ながーーーい髪の毛を黒大理石で制作中。
ポイントは背景のブルーズマルトのグラデーションです。
ご紹介するのが楽しみです。

トラディショナルモザイクと創作現代モザイクの反復運動。
いつの間にやらモザイコカンポの方針になっているかも。


それでは良い夜をお過ごしください。
Buona serata!
| モザイクの技法/工程 | 20:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
ラヴェンナ モザイクコース@Koko mosaico
Buona sera.
こんばんは。

いかがお過ごしでしょうか?

お昼に年明けのモザイクツアー(モザイクとロマーニャ料理のツアーを開催します)の下見を兼ねて、工房近くのレストランへ。
昼からのレバーステーキは...重いです。

さて。
今回は銀座教室の生徒さんがラヴェンナに来てくれました。

そしてこちらの作品を制作!

モザイク ラヴェンナ技法

赤富士です。
絵画をモザイク化する、一種の現代モザイクです。

ラヴェンナならではの、カルチェの上で作業。

モザイク ラヴェンナ技法

乾きが非常にゆっくりなので、じっくり制作できます。


ルーカ

英語も大体大丈夫なイタリア人モザイク師ルーカ。
「へんくつな先生っぽく!」と言ったらこんな顔をしてくれました。

モザイク ラヴェンナ技法

日本人のたかこさんも居るので、リラックスして作業は進みます。


 〜4日後〜


テッセラを全て置き終わると、次はコッラ(にかわ)作業。
地味ですが大事な工程です。
にかわを作品全面に塗り終わったら乾かします。

モザイク ラヴェンナ技法

匂いが独特だけど、我慢。


乾くまでに時間がかかるので、その間に連れ立って近所フェリーチェ・ニットロというモザイク師のギャラリーへ行きました。彼が日本で開催した展覧会以来なので、3,4ヶ月ぶりの再会。いつもジェントルマンなアーティストです。

ニットロ


今は、街の中心地にあるサン・フランチェスコ寺院で個性的なインスタレーションをしています。

フェリーチェ

教会の下にある水没したモザイク。
その水面にフェリーチェのモザイクボールが幻想的に浮かんでいます。(ライト代の50チェント硬貨をお忘れなく)


ラヴェンナには世界遺産モザイクだけでなく。多くのモザイク師達が工房やギャラリーを持っているので、街を歩くだけでとても刺激になるんです。
しかも今はちょうどモザイクフェスティバル開催中で、文字通りモザイクで溢れています。刺激だらけ。


工房に戻ると、コッラが乾いていたので、カルチェを取り除きます。

モザイク ラヴェンナ技法

ちょうどスポンジケーキをスライスするように。

モザイク ラヴェンナ技法

その後は、歯科衛生士的作業。テッセラの間のお掃除です。

モザイク ラヴェンナ技法

掃除が終わったらセメントを塗ります。
そしてセメントが乾くまで待ちます。


完全にセメントが乾いたら、コッラを溶かし、久しぶりの表面と対面。

モザイク ラヴェンナ技法

周りを仕上げたら、完成です!

モザイク ラヴェンナ技法


見事な富士が出来上がりました。お疲れさまです、Sさん!


今回は絵画からのモザイク化という現代的なモザイクでしたが、全作業の後、帰国後は日本でもう一度伝統的なモザイクをしたいとおっしゃっていました。その気持ち、なんとなく分かります。
ローマンモザイクの「不機嫌なプットー」、頑張りましょうね。


ラヴェンナ技法は時間はかかりますが、じっくり作品に取り組める魅力的な技法です。
私の自宅教室でもやっていますが、毎日ラヴェンナの工房に通ってどっぷりモザイクに浸るというのもおススメですよ:)
安くて美味しいレストランや、気持ちの良い宿もご紹介いたします☆


東京でのモザイク教室・ラヴェンナでのモザイク教室に興味のある方、詳細をご希望の方、ぜひご連絡くださいね。

info※mosaicocampo.com
(※を@に変えてください)


それでは良い夜を。
Buona notte!
| モザイクの技法/工程 | 23:44 | comments(3) | trackbacks(0) |
複製モザイク 作業工程・トレース & ローマのモザイク
Buona sera.
こんばんは。

いかがお過ごしでしょうか。
自宅教室も終わり一段落。

暑いですね...石割り作業がちょっと辛い時期になりました。
新しい工房物件を探しているのですが、絶対風通りの良い所にしよう、
と、今決めました。


さて、モザイクの制作工程を少しご紹介しますね。


古代等のモザイクの複製をRiproduzione、と言います。
絵画と違うのは、それを単純にの練習や代替品だとは捉えず、
「再び制作する」「再び生み出す」といった意味合いが強い点。


何千年も昔のモザイク師(古代ローマ時代は高級奴隷だったとも)が、
考え、迷って、悩んで、時には楽しんで作ったモザイクの、
ひとつひとつのテッセラ(石片)の形、色、置き方、間隔、
そしてアンダメントを出来るだけ忠実に再現するように、
同じように悩みながら、楽しみながら作る作業です。

中には「あれ、ここ、誤摩化してるよね?」なんて、
身近に感じる事もありますよ(笑)

これを何度も何度も繰り返し、色んな作品を作る事によって
じわりじわりと自分の中にテッセラやアンダメントに対する感覚が生まれ、
オリジナルの作品を制作する時に生きてくるのだと思います。



Riproduzioneの時は、まずモザイクのCartone(原寸大の模写画)、
もしくは原寸大(or作りたいサイズ)の写真の上にトレーシングペーパーを置き、
一つ一つのテッセラを描き写します。トレース。
どんな大きな作品でもやる作業。


テッセラを見る


最初は面倒だと思うかもしれませんが、この作業を経る事で、
漠然として見ていたモザイクを、いわば「解剖」できるのです。
ちゃんとここでテッセラやアンダメントを見つめて作業できていたら、
その後の工程がぐんと効率良くなります。

もちろん生徒さんにもやっていただいているのですが、
どんどん皆さんこの作業にハマってきておられるような...気がします。


昔、モザイクに対する憧れだけはあるけれど、
どうすれば習えるか分からず日本で悶々としていた時、
美術全集に載っているモザイク作品をトレースではなく、模写していました。
それを手帳にはさんで持ち歩いていましたね。完全な片思い(笑)



と、ここまで書いてふと思い出しました。
自分の初モザイクの事。探してみると、ありました、下絵。

夏休みを利用し30リットルのリュックを背負って、
ネットで調べたローマ郊外のモザイク師の家へ行きました。
ラヴェンナ時代より、ずいぶん前の話です。

これがその時書いた初モザイクの下絵。現代モザイクです。

初モザイク

「この枠の中に何か作りたいデザインを描け」
的な事をジェスチャーで伝えられて描きましたね。
一応、星のつもり。

初モザイク

当時の私はイタリア語なんてほとんど喋れないので、
先生が気を使ってくれて英語とミックスされた色指定が書き込まれていますね。
Giallo di Siena、とは、シエナの黄色という名前の大理石です。
ちなみに出来上がった作品は今でも実家の...棚の奥です。


ローマにも、素晴らしいモザイクは沢山残っています。

特に、ラヴェンナと同じビザンティン系のモザイク&建築で必見な教会は、
サンタ・コスタンツァ、サンタニェーゼ、サンタ・マリア・マッジョーレ、
サン・クレメンテ、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ、
サンタ・マリア・イン・トラステヴェーレ...まだあります。ど忘れです。
とにかく、どれも全て素晴らしかったです。それぞれ個性が強い。

やはりビザンティンなので金の効果を重要視したものが多いのですが、
サンタ・コスタンツァはなんと大理石の天井モザイクなんです。
(壁面や天井面はズマルトや金が多いです。大理石は床面)
回廊の天井なので、上を見上げながらぐるぐるまわります。
珍しいし、もちろん美しいし、
ローマに行かれる際は是非予定に組み込んでいただきたいですね。

ラヴェンナと違う点は、それぞれがかなり遠いということ。
1日で全部は無理です...私は3日かかりました。
(この時は、モザイク研修の引率補助をしていました)
更にバチカンのモザイクを見るならばプラス1日、といったところです。




さて、モザイコカンポパンフレットのお問い合わせをいただいております。
ありがとうございます。

現在置かせていただいているのは、

名古屋モザイク工業東京ショールーム(代々木)

プランタン銀座エコールプランタン(銀座)

イタリア語語学学校Il Centro東京(渋谷)

イタリア語語学学校piazzaItalia(高円寺)

など、教室やワークショップをしている所を中心に。
(リンクの許可いただいている所のみ掲載しました)



上記の場所が「ちょっと遠いわ...」、
もしくは「今すぐ欲しい!」という方がいらっしゃいましたら、
info@mosaicocampo.com 荒木 までご連絡くださいね。
お待ちしております。



それでは良い金曜の夜をお過ごしください。
Buona serata!!


___________________________________________________

エコールプランタンで開講している銀座モザイク教室、
読売・日本テレビ文化センター荻窪でのモザイク教室では、
7月期スタートの新規受講生を募集いたします。
もちろん初心者の方大歓迎!

モザイク壁掛け作品や、モザイクミラーなどのインテリアモザイク等、
ご希望やレベルに合わせてご指導いたします。

受付はそれぞれお電話でお願いいたします。
募集要項(費用等)は各サイトでご確認ください。
ご連絡いただけましたら見学も可能ですよ。ぜひお問い合わせくださいね。

銀座モザイク教室(@プランタン銀座モード館5階)
 プランタン銀座/エコールプランタン 03-3567-7235
 http://www.printemps-ginza.co.jp/school/index.html

荻窪モザイク教室(@JR荻窪駅直結ルミネ6階)
 読売・日本テレビ文化センター荻窪 03-3392-8891
 http://ync.ne.jp:8080/cms/html/10112193315.html



ご質問お問い合わせ、お待ちしてます。

モザイコカンポ主宰/Kokomosaico日本担当スタッフ 荒木
info@mosaicocampo.com

___________________________________________________
| モザイクの技法/工程 | 16:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
ラヴェンナのモザイク技法 その1
Buona sera.
こんばんは。

いかがお過ごしでしょうか。
広い範囲でお天気が下り坂、とのことです。
先ほどから私の居住地域周辺でも雨模様になりました。
傘を忘れた小学生たちは大丈夫でしょうか...


雨、といえば少し前まで桜が散ってしまうのではとハラハラしていましたが、
すっかりそんな話題も出て来なくなりました。
でも北海道ではまだ開花していないそうですね。

http://www.jma.go.jp/jma/press/0804/16a/sakura2008_7.html

日本は広いなあ。


さて、モザイクの技法について少し。

私がラヴェンナで最も多く学んだ技法は、
カルチェと呼ばれる消石灰を柔らかくペースト状にしたものの上に下絵を転写し、
そこに石を仮置きして、置き終わったらひっくり返してカルチェを取り除いて、
さらに元に戻してセメントで固定する、というかなり手間のかかるラヴェンナ独特のものです。

Metodo a rivoltatura、英語ではDouble reverse methodと呼ばれる技法です。

時間はかかりますが、その分クオリティの高い、
繊細なモザイクを仕上げる事ができると感じています。


こちら、仮置きのベースに下絵を転写したもの。
(この時は諸事情によりカルチェではなく特別に粘土をベースにしています。
カルチェは白色なので、本来ならばもっと下絵はクリアに見れます)

putto

転写する為にはオリジナルの写真等をベースに、
石一つ一つまで忠実にトレースした下絵を二枚用意する必要があります。
小さな作品なら良いのですが、ダイニングテーブル大の作品や、
もっと大きな物になると、下絵制作だけで数人がかりで何日もかかります。


そして様々な工程を経て(今回は省略します。また次の機会に)、
こちら完成したモザイク。

putto2

いつも不機嫌なputto君です。


ずっと昔から変わらない技法。
作業中はもちろん集中しているのですが、ふと無心になっている事もしばしば。
オリジナルを作った人はどんな事を考えながら作業していたんでしょうね。

千年も前に生きていた名前も知らない人の事を考えるなんて、
なんだか不思議です。


それでは良い夕べをお過ごしください。
Buona serata!
| モザイクの技法/工程 | 17:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
粘土でモザイク
Buongiorno!Come va?
おはようございます。
お元気ですか?

今日は朝イチで粘土が届きました。20kg+α。

クロネコさん「重いですよ」
私「いえいえ慣れてますから」

あいや、おもっ

どすん。

おもいっきし、足におとしてしまいました。

1時間ほど苦闘しておりましたが、未だに小指は腫れてます。


粘土は、ミクロモザイク制作に欠かせないものです。
基本的にラヴェンナのモザイクテクニックではカルチェ/calceと呼ばれる、
消石灰のペーストを用いるのですが、
Tesseraが小さくなるとどうしてもカルチェの中に埋もれやすくなってしまいます。
そういう場合に粘土が登場。
適度な硬さ、適度な保水力。便利です。

粘土

でも菊練りほどではないけれど、けっこう練らなければなりません。
下準備が体力勝負。
小指の負傷が尾を引きます。

さて、今日も一日頑張りましょう!
Buon lavoro e Buona lezzione!

くっきりそら
| モザイクの技法/工程 | 10:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< October 2017 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
モバイル
qrcode
LINKS
PROFILE